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パソコンやネットワークのトラブルに遭遇したとき、こんな経験はありませんか?
「なんかネットが繋がらない…」
「上司に“ping打ってみて”って言われたけど、何それ…?」
実はこうしたトラブル対応の第一歩として、Windowsに標準搭載されている「ping」と「ipconfig」というコマンドを使うのが、ITの現場では当たり前になっています。
どちらも難しい操作は必要なく、誰でもすぐに使える便利なツールです。
ネットが繋がらない原因を調べたり、自分のパソコンの状態を確認したりと、現場で信頼される基本スキルといっても過言ではありません。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、
を解説していきます。
ネットワークの基礎がまだまだ身についていない方に向けに、こちらの書籍がおすすめです。図解形式でわかりやすく、IT業界に入りたての頃は非常に参考になりました。
記事の後半では、こうした知識を活かして未経験からIT業界に転職する方法についても触れていますので、「将来的にIT職に就きたい」「スキルを活かしたい」という方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
pingとは?通信確認の基本コマンド
pingコマンドは、ICMP(Internet Control Message Protocol)という通信規格を使って相手に「届いてる?」という確認メッセージ(Echo Request)を送り、相手から「届いてるよ!」という返信(Echo Reply)が返ってくるかどうかをチェックします。
返信が返ってくれば「通信できている」、
返ってこなければ「通信に何らかの問題がある」
という判断ができるのです。
よく使われるシーンの例
pingは、IT業界では「とりあえず最初にやるべき診断」と言われるほど、超基本のトラブル対応手段です。
とても簡単で、使い方さえ覚えておけば誰でもその場でネットワークの状態をチェックできます。
pingの使い方と結果の見方
pingコマンドの使い方はとてもシンプルです。
Windowsの「コマンドプロンプト(cmd)」を使って、目的のIPアドレスやドメイン名を指定して実行するだけ。
基本のコマンド
ping [IPアドレス または ホスト名]
例:GoogleのDNSサーバに送る場合
ping 8.8.8.8
例:Yahooのホームページに送る場合
ping yahoo.co.jp
結果の見方
Pinging yahoo.co.jp [182.22.59.229] with 32 bytes of data:
Reply from 182.22.59.229: bytes=32 time=18ms TTL=53
Reply from 182.22.59.229: bytes=32 time=19ms TTL=53
Reply from 182.22.59.229: bytes=32 time=20ms TTL=53
Reply from 182.22.59.229: bytes=32 time=17ms TTL=53
Ping statistics for 182.22.59.229:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
Minimum = 17ms, Maximum = 20ms, Average = 18ms
項目 | 意味 |
---|---|
Reply from | 通信先のIPアドレス。これが表示されれば到達成功 |
time=xxms | 応答にかかった時間(ミリ秒)。小さいほど通信が速い |
TTL | 通信の寿命(Time To Live)。深掘りは不要ですが、通常は問題なし |
Lost = 0 (0% loss) | パケットの損失がない=正常通信。逆にここが「100% loss」なら未到達 |
タイムアウトが出る場合
Request timed out.
この表示が出たら、通信できていない状態です。
原因としては以下のようなものが考えられます。
ipconfigとは?自分のIPアドレスを調べるコマンド
ipconfigは、Windowsに標準搭載されているコマンドで、自分のパソコンが今どのネットワークに接続されているかを確認できるツールです。
ネットに繋がらない時に、まず最初に見るべき情報がこのipconfigに詰まっています。
基本的な使い方
通常の情報表示
ipconfig
詳細情報を表示する場合
ipconfig /all
IPアドレスを解放・再取得したいとき
ipconfig /release
ipconfig /renew
※release
とrenew
は、ネットワークの再接続に使えるテクニックで、トラブル時に効果を発揮することがあります。
結果の見方
ipconfig /all をした時の、結果の見方を解説します。
Windows IP Configuration
Host Name . . . . . . . . . . . . : MyPC
Primary Dns Suffix . . . . . . . : example.local
Node Type . . . . . . . . . . . . : Hybrid
IP Routing Enabled. . . . . . . . : No
WINS Proxy Enabled. . . . . . . . : No
Ethernet adapter イーサネット:
Connection-specific DNS Suffix . : example.local
Description . . . . . . . . . . . : Intel(R) Ethernet Connection
Physical Address. . . . . . . . . : 00-1A-2B-3C-4D-5E
DHCP Enabled. . . . . . . . . . . : Yes
Autoconfiguration Enabled . . . . : Yes
IPv4 Address. . . . . . . . . . . : 192.168.1.15(Preferred)
Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
Lease Obtained. . . . . . . . . . : Monday, August 11, 2025 09:15:42
Lease Expires . . . . . . . . . . : Monday, August 11, 2025 21:15:42
Default Gateway . . . . . . . . . : 192.168.1.1
DHCP Server . . . . . . . . . . . : 192.168.1.1
DNS Servers . . . . . . . . . . . : 192.168.1.1
8.8.8.8
NetBIOS over Tcpip. . . . . . . . : Enabled
項目 | 意味 | ポイント |
---|---|---|
Host Name | PCの名前 | 社内管理台帳と照合できる |
Primary DNS Suffix | ドメイン名 | Active Directory環境でよく使用 |
Physical Address | MACアドレス | ネットワーク機器の固有ID |
DHCP Enabled | DHCPが有効かどうか | No なら手動IP設定 |
IPv4 Address | 現在のIPアドレス | 接続状態の判断材料 |
Lease Obtained / Lease Expires | IPアドレスの有効期間 | DHCP環境では重要 |
Default Gateway | ルーターのIP | 外部通信の出口 |
DHCP Server | IPを割り当てたサーバー | ネットワーク管理に必須 |
DNS Servers | 名前解決用サーバー | 複数設定される場合あり |
まとめ
ネットワークが繋がらないとき、やみくもに再起動したりケーブルを抜き差しする前に、原因を論理的に切り分けることが大切です。
そのための基本ツールが ping
と ipconfig
です。
これらを使えば、
「LANに繋がっていないのか」「ルーターまで届いているのか」「外部ネットには出られるのか」など、通信経路を段階的にチェックできます。
社内SEとして働く場合、このようなトラブルシューティングの基礎スキルはほぼ必須です。
実際に日々の業務で使う場面が多く、初心者でもすぐに成果を出しやすい分野です。
もしあなたが 「IT業界に興味がある」「手に職をつけたい」 と考えているなら、
こうした基礎知識を身につけた上で 社内SE転職 に挑戦するのは非常におすすめです。
現場では「パソコンがネットに繋がらない」という問い合わせは日常茶飯事ですし、今日学んだpingやipconfigの知識がそのまま活きます。

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