【PostgreSQL】クエリの中で条件分岐が書ける!CASE文の書き方を解説

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データベースのクエリを実行する際、特定の条件に基づいて異なる値を返したい場面は多くあります。例えば、ユーザの年齢に応じてカテゴリを分けたり、売上金額に応じて特典を付与したりと、条件分岐の処理が必要になることがあります。PostgreSQLでは、こうした条件分岐をSQL内で簡単に実現できる機能として「CASE文」が提供されています。

CASE文を使うことで、SQLクエリの中に柔軟な条件処理を組み込むことができ、結果を動的に変えることができます。このブログでは、PostgreSQLにおけるCASE文の基本的な書き方から、複数の条件を持つ応用的な使用方法、そして実際のクエリに組み込んだ活用例までを解説します。CASE文をマスターすれば、データベース操作の幅が大きく広がるでしょう。

CASE文の基本構文

PostgreSQLのCASE文は、SQLの中で条件分岐を実現するための便利なツールです。特定の条件が満たされた場合に異なる結果を返すことができ、クエリの中で動的な値を計算する際に役立ちます。まずは、CASE文の基本的な構文を確認しましょう。

CASE文の基本構文

CASE
    WHEN 条件 THEN 結果
    WHEN 条件 THEN 結果
    ELSE 結果
END

各項目をそれぞれ解説します。

  • WHEN
    条件を指定する部分です。この条件が真(TRUE)である場合、対応するTHEN句に記載された結果が返されます。
  • THEN
    条件が成立した場合に返される値を指定します。
  • ELSE
    どの条件にも該当しない場合に返される値を指定します。省略可能ですが、省略した場合はNULLが返されます。
  • END
    CASE文の終了を示します。

CASE文を使った簡単な例を見ていきましょう。ここでは、ユーザの年齢に基づいてカテゴリを分けるクエリを実行します。

SELECT name,
    CASE
        WHEN age < 18 THEN '未成年'
        WHEN age >= 18 AND age < 65 THEN '成人'
        ELSE '高齢者'
    END AS category
FROM users;

このクエリでは、ユーザの年齢に応じて「未成年」、「成人」、「高齢者」といったカテゴリが付与されます。CASE文は、各ユーザの何例をチェックし、該当する条件に基づいて適切な値を返しています。

CASE文を使用することで、SQL内での条件分岐が容易になり、データを効率的に処理できます!

CASE文のネスト

PostgreSQLのCASE文は、条件分岐を柔軟に表現できるだけでなく、他のCASE文の中にさらにCASE文を埋め込む「ネスト」も可能です。これにより、より複雑な条件分岐を効率的に行うことができます。

例として、ユーザの国籍と年齢に基づいて、より詳細なカテゴリ分けを行っているクエリを見ていきましょう。

SELECT name,
    CASE
        WHEN country = 'JP' THEN
            CASE
                WHEN age < 18 THEN '未成年(日本)'
                ELSE '成人(日本)'
            END
        ELSE
            CASE
                WHEN age < 18 THEN '未成年(海外)'
                ELSE '成人(海外)'
            END
    END AS user_category
FROM users;

このクエリでは、まずユーザの国籍に基づいて「日本」か「海外」に分類し、その後年齢に基づいて「未成年」か「成人」に細分化しています。ネストされたCASE文を使用することで、条件の階層的な評価が可能になり、複数の条件を効率的に処理できます。

CASE文のネストは、複数の条件を段階的に評価する際に非常に役立つ機能です。特に、複雑なロジックをクエリ内で表現する際に便利で、データを柔軟に処理するための便利なツールとなります。

GROUP BYとCASE文の併用

CASE文は、条件分岐をクエリ内で実現するだけでなく、集計関数と組み合わせてデータを集計する際にも役立ちます。特に、GROUP BY 句と組み合わせることで、特定の条件に基づいたデータのグルーピングと集計が可能になります。この章では、CASE文とGROUP BY の併用方法について例を交えて詳しく解説します。

例:売上をカテゴリごとで集計する

売上金額に基づいて「高額」と「通常」という2つのカテゴリに分け、それぞれのカテゴリごとに注文数を集計するクエリを見てみましょう。

SELECT
    CASE
        WHEN sales > 1000 THEN '高額'
        ELSE '通常'
    END AS sales_category,
    COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY sales_category;

このクエリでは、まず売上金額が1000を超える場合には「高額」、それ以外の場合には「通常」という2つのカテゴリに分けています。そして、GROUP BY 句を使用して各カテゴリごとに注文数を集計しています。結果として、条件ごとのデータがグループ化され、それぞれの注文数が返されます。

例:条件に基づいたグループ化と平均値の計算

次に、従業員の年齢に基づいて「若手」、「中堅」、「ベテラン」と分類し、それぞれのグループごとに給与の平均を計算するクエリを紹介します。

SELECT
    CASE
        WHEN age < 30 THEN '若手'
        WHEN age >= 30 AND age < 50 THEN '中堅'
        ELSE 'ベテラン'
    END AS age_group,
    AVG(salary) AS average_salary
FROM employees
GROUP BY age_group;

このクエリでは、年齢に基づいて従業員を3つのグループに分類し、それぞれのグループごとの給与の平均を計算しています。GROUP BY 句を使用することで、各グループの平均給与が集計され、データが効果的にグループ化されていることが確認できます。

CASE文とGROUP BYの組み合わせは、条件に応じたデータの集計やグルーピングを実現できます。この組み合わせを活用することで、複雑なデータ集計もシンプルなクエリで実現でき、より柔軟なデータ処理が可能になるでしょう。

まとめ

PostgreSQLのCASE文は、SQLクエリ内で柔軟な条件分岐を実現するための非常に便利なツールです。基本的な構文を理解することで、複数の条件に基づいたデータ処理や、ネストした条件分岐を活用して、複雑なロジックをシンプルに実装できるようになります。また、GROUP BYや集計関数と組み合わせることで、条件に基づいたデータの集計やグルーピングを効率的に行うことも可能です。

今回紹介した基本的な使い方や応用例をマスターすれば、PostgreSQLのクエリの柔軟性が大幅に向上し、データ分析やビジネスロジックの実装がスムーズに進むことでしょう。

ぜひ、実際のプロジェクトや分析でCASE文を活用し、データベース操作の効率化を図ってみてください!

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