【Windows】「このプログラムはグループポリシーによりブロックされています」の原因と対処法を解説

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Windowsでアプリケーションを起動しようとしたときに、

「このプログラムはグループポリシーによりブロックされています」

というエラーメッセージが表示された経験はありませんか?

このエラーは、パソコンの設定や管理者によって特定のアプリケーションの実行が制限されている場合に発生するもので、特に企業や学校などの管理された環境でよく見られます。ただし、個人で利用しているPCでも設定によってはこのエラーが表示されることがあります。

本記事では、このエラーメッセージが表示される主な原因と、自分で確認・対処できる方法について、初心者の方にもわかりやすく解説します。安全に問題を解決するためのポイントもあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

このエラーが出る主な原因とは?

まずは、このエラーの背景にある「グループポリシー」とは何かについて簡単に触れておきましょう。

グループポリシーとは?

グループポリシー(Group Policy)とは、Windowsにおける設定管理機能のひとつで、PCの動作やユーザーの権限、アプリの使用可否などを制御するための仕組みです。特に企業や教育機関などの組織では、システム管理者がこの機能を使ってパソコンを一括管理しています。

しかし、グループポリシーの一部設定は、個人利用のパソコンでも影響を及ぼす場合があり、思いがけずアプリケーションが起動できなくなることがあります。

よくある原因一覧

以下のような理由が、このエラーの発生原因として考えられます。

  • 企業・学校などでPCが管理されており、特定アプリの実行が制限されている
    → 管理者が安全のために許可されたソフトしか使えないように設定している場合があります。
  • ローカルグループポリシーやAppLockerでアプリがブロックされている
    → 個人のPCでも設定ミスや過去の構成変更により、知らないうちに制限がかかっているケースもあります。
  • セキュリティソフトやアンチウイルスソフトが実行を妨げている
    → 保護の一環として、特定のアプリや実行ファイルが「不審な動き」とみなされ、起動をブロックされることがあります。
  • ユーザーが管理者権限を持っていないアカウントで操作している
    → 一部のアプリは「管理者として実行」しないと起動できないことがあり、それが原因でこのエラーが出る場合もあります。

対処法1:管理者に確認する(企業・学校PCの場合)

もし、あなたが会社や学校から貸与されたパソコンを使っていてこのエラーが出た場合、まず最初にすべきことは――

システム管理者(IT部門など)に問い合わせることです。

企業や学校では、情報セキュリティの観点から「使用できるアプリケーション」を明確に制限している場合があります。たとえば、業務と無関係なソフトや、セキュリティリスクのあるアプリは、あらかじめグループポリシーでブロックされていることがあります。

このような環境で自分の判断で設定を変更したり、無理にアプリを動かそうとする行為は厳禁です。場合によっては、セキュリティポリシー違反となり、トラブルの原因になりかねません。

管理者に伝える際のポイント

管理者に相談する際は、次のような情報を伝えるとスムーズです。

  • どのアプリを起動しようとしたか(アプリ名と実行ファイルの場所など)
  • 表示されたエラーメッセージの内容(スクリーンショットがあればベスト)
  • 使用中のアカウント種別(管理者アカウントか標準ユーザーか)

このように、自分がPCを自由に管理できない環境では、安易に対処しようとせず、まずは管理者に連絡を取りましょう。
次の章では、個人で管理しているPCでこのエラーが出た場合の対処法を紹介します。

対処法2:ローカルグループポリシーの確認(個人PC向け)

もし、あなたが個人で所有・管理しているパソコンでこのエラーに直面している場合は、ローカルグループポリシーの設定が影響している可能性があります。

とくに、過去にセキュリティ強化の目的で設定を変更したり、別のソフトウェアが自動でグループポリシーを書き換えていたりするケースでは、意図せずアプリの実行がブロックされることがあります。

グループポリシーエディターの起動方法

以下の手順で、グループポリシーを確認・編集することができます。

  1. Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開く
  2. gpedit.msc」と入力してEnterキーを押す
  3. 「ローカル グループ ポリシー エディター」が開きます

※「gpedit.msc」はWindows 10/11 Pro以上で使用できます。Homeエディションでは基本的に利用できません。

確認すべき主な場所

以下のパスをたどって設定を確認しましょう。

アプリケーション制限の確認

コンピューターの構成 → Windows の設定 → セキュリティの設定 → アプリケーション制限のポリシー

AppLockerの確認

コンピューターの構成 → Windows の設定 → セキュリティの設定 → アプリケーション制御ポリシー → AppLocker

AppLocker で実行ファイル(.exe)の規則が厳しく設定されている場合、特定のアプリが起動できないことがあります。
不要な制限があれば、ルールを削除または無効化することで解決する場合があります。

変更前に復元ポイントの作成を!

グループポリシーの編集は、PC全体の挙動に影響を与える重要な操作です。
設定を変更する前に、念のため「システムの復元ポイント」を作成しておくことを強くおすすめします。

対処法3:セキュリティソフトの影響を確認する

ローカルポリシーに特に問題が見つからない場合は、セキュリティソフトやウイルス対策ソフトが原因でアプリケーションの実行がブロックされている可能性もあります。

多くのセキュリティソフトには、「不審な動作を検知したプログラムを自動的にブロックする機能」が備わっており、これが「グループポリシーによる制限」と似たようなエラー表示を引き起こすこともあります。

よくある影響例

  • ノートン、ウイルスバスター、ESET、Windows Defender などが、アプリを「脅威」とみなして自動ブロック
  • 特定の.exeファイルやインストーラーが「信頼されていないプログラム」と判定されて隔離される
  • 保護レベルが高すぎる設定により、正規のアプリまで起動できなくなる

対処方法

  1. セキュリティソフトを一時的に無効化してみる
     → 無効化方法はソフトごとに異なるため、公式サイトの手順を確認してください。
  2. 該当のアプリを**「信頼済みプログラム」や「ホワイトリスト」へ追加**
     → 許可設定を追加することで、以後ブロックされなくなります。
  3. ブロック履歴(検疫・ログ)を確認する
     → セキュリティソフトの管理画面で、どのアプリが・いつ・なぜブロックされたのかを確認できます。

注意点

  • 一時的にセキュリティを無効にする場合は、インターネット接続を切るなど、外部からのリスクを最小限にしてください。
  • よくわからないソフトや、出所が不明なプログラムは絶対に無理に実行しないようにしましょう。

対処法4:管理者として実行する

特定のアプリケーションは、通常のユーザー権限では実行できず、管理者権限での実行が必要な場合があります。
そのようなアプリを通常の方法で開こうとすると、「グループポリシーでブロックされています」といったエラーに見える場合があります。

管理者として実行する方法

アプリのショートカットや実行ファイル(.exe)を右クリックして、
「管理者として実行」 を選びましょう。

これにより、一時的にそのプログラムに管理者権限が付与され、正常に起動できることがあります。

起動時に毎回管理者として実行したい場合

以下の手順で、常に管理者権限で実行できるように設定可能です。

  1. 該当アプリのショートカットを右クリック →「プロパティ」を選択
  2. 「互換性」タブを開く
  3. 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れる
  4. 「OK」で設定を保存

注意点

  • 企業や学校のPCでは、ユーザーアカウント自体が管理者権限を持っていないことがあり、その場合はこの方法でも起動できない場合があります。
  • また、一部のアプリでは、内部でさらに別のプログラムを呼び出す際に権限が必要な場合もあります。

管理者権限で実行しても解決しない場合は、アプリ自体が破損している、あるいは別の制限が影響している可能性も考えられます。

まとめ

「このプログラムはグループポリシーによりブロックされています」というエラーメッセージは、少し難しそうに見えますが、原因を冷静にたどっていけば、対処できる可能性は十分にあります。

このエラーは、一見すると専門知識が必要そうに思えるかもしれませんが、個人利用のPCであれば、ポリシー設定やセキュリティソフトの見直しだけで解決できるケースが多いです。
逆に、職場や学校で使っているPCの場合は、無理に自分で解決しようとせず、必ず管理者に相談することが大切です。

この記事が、あなたの問題解決の一助となれば幸いです。

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