【C#】「ディレクトリが空ではありません」エラーが出る原因と対処法を解説!

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C#でファイルやディレクトリを操作しているときに、

「ディレクトリが空ではありません」

というエラーに遭遇したことはありませんか?

このエラーは、Directory.Delete() などでディレクトリを削除しようとした際に、想定外の原因で削除できなかったときに発生します。見た目では「空に見える」フォルダでも、実際にはファイルが残っていたり、他のプロセスがロックしていたりと、複数の原因が考えられます。

本記事では、このエラーが発生する代表的な原因と、その具体的な対処法についてわかりやすく解説していきます。
プログラムで安全かつ確実にディレクトリを削除するためのヒントを得たい方は、ぜひ最後までご覧ください。

エラーメッセージの概要

C#でディレクトリを削除する際、以下のようなコードを実行することがあります。

Directory.Delete(@"C:\TestFolder");

このコードは、指定したフォルダ C:\TestFolder を削除しようとします。しかし、フォルダ内にファイルやサブディレクトリが残っていた場合、次のような例外が発生します。

System.IO.IOException: ディレクトリが空ではありません。

この例外は System.IO.IOException 型の例外で、ファイルまたはディレクトリの入出力に関する問題が発生したときにスローされます。

では、なぜこのような状態になるのか、主な原因を順番に見ていきましょう。

原因1:ディレクトリ内にまだファイルやサブフォルダがある

もっともよくある原因は、削除しようとしているディレクトリの中に、まだファイルや別のフォルダが残っているケースです。

たとえば、以下のようなコードは、一見すると単純なディレクトリ削除処理に見えます。

Directory.Delete(@"C:\TestFolder");

しかし、Directory.Delete メソッドはデフォルトでは「中身が空であること」を前提としています。つまり、ディレクトリ内に何か1つでもファイルやサブディレクトリが存在していれば、削除に失敗し、「ディレクトリが空ではありません」というエラーが発生してしまうのです。

対処法:recursive パラメータを true にする

中身ごとディレクトリを削除したい場合は、第二引数に true を指定して再帰的に削除を行うようにしましょう。

Directory.Delete(@"C:\TestFolder", recursive: true);

このようにすることで、フォルダ内にあるすべてのファイルやサブフォルダもまとめて削除されます。

ただし、この操作は完全に削除されて復元できなくなるため、必要なデータが含まれていないか事前に確認することを強くおすすめします。

原因2:ファイルやサブフォルダがロックされている

ディレクトリ内のファイルやサブフォルダが別のプロセスによって使用中の場合も、削除に失敗して「ディレクトリが空ではありません」というエラーが発生することがあります。

たとえば、自身のプログラムや他のアプリケーションがそのフォルダ内のファイルを開いたままにしている場合、削除はできません。

実例:ファイルを開いたままにしているコード

using (var stream = File.Open(@"C:\TestFolder\file.txt", FileMode.Open))
{
    // ファイルを開いたまま何らかの処理
    Directory.Delete(@"C:\TestFolder", recursive: true); // ← ここでエラー
}

このように、ファイルを閉じる前にディレクトリを削除しようとすると、削除は失敗します。

対処法:ファイルを確実に閉じる

  • using 文を正しく使って、ファイルを自動でクローズする
  • Close()Dispose() を忘れずに呼ぶ
  • 非同期処理の場合は、await のタイミングにも注意する

原因3:隠しファイルやシステムファイルの存在

エクスプローラー上では空に見えるフォルダでも、実は隠しファイルやシステムファイルが残っていて削除できないというケースがあります。

特に以下のようなファイルは、Windowsの設定によっては表示されません:

  • Thumbs.db(Windowsが生成するサムネイルキャッシュ)
  • .DS_Store(Macからコピーされたフォルダに含まれる隠しファイル)
  • .git.svn(バージョン管理用の隠しディレクトリ)

対処法1:中身をコードで確認する

C#でディレクトリの中にどんなファイルが存在するかを確認するには、以下のようなコードが使えます。

string[] files = Directory.GetFiles(@"C:\TestFolder", "*", SearchOption.AllDirectories);
foreach (var file in files)
{
    Console.WriteLine(file);
}

これにより、目に見えないファイルやサブフォルダもすべて一覧表示できます。

対処法2:ファイル属性をチェックする

隠しファイルは FileAttributes.Hidden、システムファイルは FileAttributes.System を持っています。削除前に属性を確認し、必要に応じて属性を変更してから削除することも可能です。

var info = new FileInfo(@"C:\TestFolder\Thumbs.db");
if ((info.Attributes & FileAttributes.Hidden) != 0)
{
    Console.WriteLine("このファイルは隠し属性を持っています。");
}

原因4:アクセス権限の不足

プログラムがディレクトリの削除を試みても、実行中のユーザーに十分なアクセス権限がない場合、削除は失敗し「ディレクトリが空ではありません」といったエラーにつながることがあります。

これは特に以下のようなケースで発生しやすいです。

  • 管理者権限が必要なディレクトリを削除しようとしている
  • 他のユーザーが所有するファイル・フォルダにアクセスしようとしている
  • ネットワークドライブや共有フォルダで、アクセス制限がかかっている

対処法:管理者権限で実行する

Visual Studio やアプリケーションを「管理者として実行」することで、アクセス権の制限を回避できる場合があります。

  • Visual Studio を右クリック →「管理者として実行」
  • コンソールアプリなら、exeファイルを右クリックして実行

まとめ

C#で「ディレクトリが空ではありません」というエラーが発生する原因は、一見単純なようでいて、実はさまざまな要因が絡んでいます。

このような問題に直面したときは、「何が残っているのか?」「なぜ削除できないのか?」を一つずつ丁寧に確認していくことが大切です。

実務でファイル操作を行う機会がある方は、ぜひ今回の内容を参考にして、安全で確実なディレクトリ操作を心がけてください。

C#
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